1型肝腎症候群、terlipressinが効果示すも重篤な有害事象も
2021年3月12日
New England Journal of Medicine
1型肝腎症候群(HRS)の成人300例を対象に、terlipressinとアルブミン併用の有効性および安全性を第III相試験で検討。患者をterlipressin群(199例)とプラセボ群(101例)に2対1の割合で無作為に割り付け、最長14日間投与した(両群にアルブミンの併用を強く推奨)。主要評価項目は、HRS回復(血清クレアチニン値が2時間以上の間隔を空けて2回連続1.5mg/dL以下で、投与終了後10日間以上腎代替療法を実施せず生存していることと定義)とした。 その結果、terlipressin群の32%とプラセボ群の17%にHRS回復が確認された(P=0.006)。90日時までに、terlipressin群の23%とプラセボ群の29%が肝移植を受けており、terlipressin群の51%とプラセボ群の45%が死亡していた。腹痛、悪心、下痢、呼吸不全などの有害事象の発現率はterlipressin群の方がプラセボ群よりも多く、terlipressin群の11%とプラセボ群の2%が呼吸障害のため90日以内に死亡した。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています...
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