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COVID-19へのヒドロキシクロロキンの効果をin vitroで検証

2020年3月15日  専門誌ピックアップ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬候補の一つに、抗マラリア薬のクロロキンが挙げられている。北京大学第三医院のXueting Yao氏らは、マラリアや自己免疫疾患治療に用いられるヒドロキシクロロキンにクロロキンと類似した構造があり、クロロキンより安全性が高い点に着目。両剤の抗ウイルス活性をin vitroで比較し、ヒドロキシクロロキンの至適用量を探索した。 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染させたvero細胞を用いて、クロロキンとヒドロキシクロロキンの薬理活性を比較。5通りの治療レジメン下で肺液中のヒドロキシクロロキン濃度をシミュレートして至適用量を探索した。 その結果、in vitroでのEC50(50%効果濃度)推定値は、クロロキン(5.47μM)よりもヒドロキシクロロキン(0.72μM)の方が小さいことが判明した。生理学的薬物動態モデルに基にすると、ヒドロキシクロロキンは初回400mg(1日2回経口投与)、その後200mg(1日2回)を4日間の維持療法で、クロロキン500mg(1日2回)5日間投与よりも効果は3倍に上回り、ヒドロキシクロロキンはクロ...