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ミャンマーでの口唇口蓋裂総合治療センター設立にかける想い

オピニオン 2021年1月24日 (日)  岸直子(ジャパンハート)

私は口唇口蓋裂を持って生まれました。出生してから成人に至るまで、手術を含めた治療を受け、さまざまな先生との出会いの中で「私もこうやって口で困っている人を助けることができればなんて素晴らしいのだろう」と思い、今の歯科医師、その中でも口腔外科医という職を選びました。 実は自身が口唇口蓋裂で、いわゆる“障害を持って生まれた”と知ったのは成人してからでした。幼少期も手術を受けていましたが、それ以前は単に歯並びが悪くて治療を受けているだけと認識していました。口唇口蓋裂だったと知り、一瞬ショックを受けましたがすぐに(2~3日ほどで)立ち直り、自分のことをもっと知りたいと思うようになりました。調べていく過程で、発展途上国には口唇口蓋裂で生まれてきたとしても、口から十分に栄養を取ることができず、成長できないため殺されてしまう子供が過去にはいたという事実を知りショックを受けました。 また、現代においても未治療のまま成長する子供が存在することも知りました。私はたまたまこの時代の日本に生まれたけど、生まれる場所によってこんな差が生じてもいいのか?と言いようのない疑問が沸々と湧き上がり、将来は海外で活動をした...