革新的新薬の開発、薬価制度がさらに後押し
レポート
2019年11月22日 (金)
大西裕康(m3.com編集部)
厚生労働省は、2018年度に実施した「薬価制度の抜本改革」で、新薬メーカーの動向との関連で掲げた「長期収載品に依存するモデルから、より高い創薬力を持つ産業構造への転換」との方針に沿った取り組みをさらに推進する。2020年度の薬価制度改革に向け、製薬企業を評価する指標などに新しく公的医療保険制度における「革新的新薬」の実績(収載実績)を加えるなどの案をまとめ、11月22日の中医協・薬価専門部会(部会長:中村洋・慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授)で示した。新薬の薬価に「新薬創出・適応外薬解消等促進加算(新薬創出等加算)」を適用するか決める要件を見直し、企業の開発意欲を醸成する狙い(『薬価制度の抜本改革って何?』などを参照。資料は厚労省ホームページ)。 特許が切れた医薬品(長期収載品)の薬価については、できるだけ早期に下げていく見直しを検討。現在は、後発品上市後10年が経過した先発品は、段階的に薬価を引き下げ、6年後には後発品と同額に揃える仕組みの対象になるが、後発品への置き換えが80%以上になっている場合は、後発品上市後10年が経過していなくても、段階的に薬価を引き下げる仕組みの対象に...
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