1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 医薬品、国内生産で安定供給を、日医が要望

医薬品、国内生産で安定供給を、日医が要望

レポート 2019年10月16日 (水)  小川洋輔(m3.com編集部)

セファゾリンやラニチジンなど、医療現場に医薬品が安定的に供給できない事案が相次いでいることを受け、日本医師会常任理事の長島公之氏は10月16日の記者会見で、「医療の現場に混乱を生じる事態が続けて起きていることを、深く憂慮している」と述べ、厚生労働省や製薬会社に対して、再発防止や国内での自給体制の構築を求める考えを示した。 手術などで使うセファゾリンは、海外の工場で製造される原薬への異物混入が相次ぎ、今年3月頃から供給不安が生じている。ラニチジンは、発がん性物質が含まれる恐れがあるとして、現在、各社が回収している。 医薬品の供給に懸念を示す長島常任理事 長島氏は5月に開かれた、政府の健康・医療戦略参与会合での横倉義武会長の発言を引用する形で、▽問題があったときに原薬を含めて原産国や工場を追跡できるよう企業による積極的な情報開示および情報技術を用いたトレーサビリティーの確保、▽抗菌剤や電解質、ビタミン製剤など生命維持に欠かせない医薬品の国内自給を促進、▽後発医薬品およびバイオ医薬品の安定的な供給――の3点を政府や製薬業界へ求める方針を改めて説明。 「セファゾリンに関しては半年以上経過した今...