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特許切れ医薬品の値下げ、前倒しの検討開始

レポート 2019年9月26日 (木)  大西裕康(m3.com編集部)

中医協・薬価専門部会(部会長:中村洋・慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授)は9月25日、特許が切れた医療用医薬品(先発品=長期収載品)の値下げ時期をより前倒しできるかについて検討を始めた。現在は、大きく分けて先発品の特許が切れて後発品が上市後5年経過した時点と10年以降の2段階で、後発品の価格へ近づけていく措置を講じている。2020年度の薬価制度改革に向けては、この時期を前倒しできるかなどが焦点になる(資料は、厚生労働省のホームページ)。 2019年9月25日の中医協・薬価専門部会資料(厚労省HPより) 薬価専門部会の委員からは後発品への置き換えが進んでいる品目については前倒しが可能とする意見が複数出た。一方、対応が難しいと見られるのは先発品に対する後発品が「オーソライズド・ジェネリック(AG)」だった場合。先発品メーカーが許諾を与えて有効成分、原薬、添加物、製法が先発品と全く同じ製品を後発品として製造販売するため、後発品に切り替わりやすい半面、先発品との価格差を維持しなければ、AGを上市する利点がなくなってしまうためだ。 厚労省は同日の薬価専門部会に、医療用医薬品を公的医療保険の適...