社会保障費33兆円、社会保障給付費114.9兆円【医療の現状】
スペシャル企画
2018年5月19日 (土)
長倉克枝(m3.com編集部)
Q 政府が6月にまとめる新たな財政健全化計画は、社会保障費抑制が焦点になっていると聞きました。「社会保障費(社会保障関係費)」って何を指すの? 「社会保障」とは、「国民の生活の安定が損なわれた場合に、国民に健やかで安心できる生活を保障することを目的として、公的責任で生活を支える給付を行うもの」を指し、具体的には社会保険または社会扶助の形態により、所得保障、医療および社会福祉などの給付を行うものです(『厚生労働白書』)。そのために歳出する政府予算が「社会保障関係費」で、一般にこれを「社会保障費」と呼びます。 社会保障費(社会保障関係費)には、政府予算のうち、医療、年金、介護、福祉などの社会保障制度にかかる費用が含まれます。2018年度政府予算では、社会保障費が歳出に占める割合は33%に相当する32兆9732億円と、前年と比べて約5000億円増加しました。社会保障費はこの30年で約20兆円増加しています。社会保障費に占める医療は11兆8079億円で、35.8%に相当します。 (2018年4月11日の財務省財政制度等審議会財政制度分科会の資料「社会保障について」) 社会保障費の増加は、「高齢...
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