「専攻医の東京一極集中」、増悪か否かで意見対立
レポート
2018年3月28日 (水)
橋本佳子(m3.com編集長)
日本専門医機構副理事長の松原謙二氏は、3月27日に開催された厚生労働省の「今後の医師養成の在り方と地域医療に関する検討会」(座長:遠藤久夫・国立社会保障・人口問題研究所所長)で、2018年度開始の新専門医制度の採用状況など最新データを公表、「専攻医は全国から東京都に集中したのではなく、関東、甲信、静岡から来ている」と説明したが、東京大学大学院国際保健政策学教授の渋谷健司氏は「東京都への集中は以前からあったが、新専門医制度により増悪した。これを認めない限り、次の議論に進めない」と反論した(資料は、厚労省のホームページ)。 何度かやり取りがあったものの、議論は平行線をたどった。他の構成員からも「東京一極集中」を問題視する意見が相次ぎ、「来年度に向けて、定数を見直すという理解でいいか」(奈良県知事の荒井正吾氏の代理で出席した、同県医療政策部長の林修一郎氏)との問いに、松原氏は「その通りだ。(日本専門医機構内に)プロジェクトチームを作り、何が問題だったのかを明瞭にして、前に進みたいということを理事会決定した」と回答した。 専攻医の採用・登録者数は3月15日現在、8394人。うち東京都の専攻医は...
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