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電子処方せん普及率98%、「患者情報」も共有

レポート 2016年2月29日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

政策研究大学院大学科学技術イノベーション政策研究センター主催のシンポジウム「医療分野におけるICT活用の未来」が2月23日、エストニアのタリン工科大学のピーター・ロス教授を招いて、都内で開催された。 ピーター・ロス教授 エストニアは、日本のマイナンバーに相当するIDを全国民が持ち、医療分野に限らず、行政手続きや社会生活のさまざまな場面で活用する、ICT先進国の一つだ。ロス教授は、「e-health」という医療・健康情報のプラットフォーム導入の現状やメリットを紹介。医師は患者を診察する際、他の医療機関での診療情報を参考にするが可能になっており、放射線科医であるロス教授にとって、他院で撮影した過去の画像データを参考にできることはメリットだという。処方せんもオンライン化、今では98%が「電子処方せん」であり、重複投薬などのチェックも即時に行うことが可能だ。 導入当初は、情報セキュリティーの問題のほか、利用頻度が少ない「e-health」に投資をしていくことなどに批判はあった。医療機関間で患者情報を共有することに抵抗感を覚える医師もいた。医療機関別のIDカードと医師個人のパスワードの活用、職種...