「禁忌」の定義、厚労省とPMDAで違うのか
レポート
2014年8月1日 (金)
橋本佳子(m3.com編集長)
東京女子医科大学病院のプロポフォール投与事故の遺族は8月1日、厚生労働省に対し、小児の集中治療における人工呼吸中の鎮静目的でのプロポフォール使用に関する質問書を提出した。同様の内容で質問するのは、7月15日に続き二度目だ。 質問書は、PMDA(医薬品医療機器総合機構)の定義を引用し、「禁忌」と「原則禁忌」は異なるとし、7月15日の質問書に対する厚労省の7月28日付の回答は、小児の集中治療における人工呼吸中の鎮静目的でのプロポフォール使用は、「原則禁忌」に該当すると指摘した内容だ(『厚労省、プロポフォールで見解』を参照)。 「厚労省は、プロポフォールの添付文書に、禁忌と定められている意味について、PMDAが定義する禁忌の内容では理解していないのか」と厚労省の見解を質している。 PMDAでは、「禁忌」を、「当該医薬品を使用してはいけない患者を記載している」「ある医薬品を使用することにより病状が悪化したり、副作用が起こりやすくなったり、薬の効果が弱まるなどの可能性が高いため、使用しないこととされている」記載(PMDAのホームページを参照)。 「原則禁忌」は、当該医薬品を使用しないことを原則と...
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