千葉県がんセンターを内部告発したわけ
レポート
2014年7月13日 (日)
橋本佳子(m3.com編集長)
「医療の良心を守る市民の会」の7月12日のシンポジウムで、前千葉県がんセンター麻酔科医の志村福子氏は、同センターに在籍していた2011年に、医療事故と歯科医師の医科麻酔科研修について、厚生労働省への内部告発に至った経緯を「それ以外に言うところがなかった」と説明、それでも厚労省は対応せず、「内部告発しても、どこも対応できない構図」と語り、内部告発の苦労と限界、さらには医療機関が自浄作用を失った場合の対応の難しさを吐露した。 前千葉県がんセンター麻酔科医の志村福子氏。 結局、事故が相次いだ千葉県がんセンター消化器外科の腹腔鏡下手術の問題は、今年に入り、マスコミに大きく取り上げられるに至った。同センターは一部の事例について事故調査を実施していたものの、この4月以降、腹腔鏡下手術を中止し、本格的な調査や対応にようやく乗り出した(同センターのホームページを参照)。歯科医師の医科麻酔科研修については、千葉県警が医師法違反(無資格医業)の疑いで捜査、千葉地検は2012年3月に手術管理部長らを起訴猶予処分としている。 「私が経験したのは、多くの病院で日常的に行われているものではなく、千葉県がんセンター...
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