今や医療事故1件で1億円の時代-東京海上日動メディカルサービス・長野展久氏に聞く◆Vol.2
インタビュー
2013年2月5日 (火)
聞き手・まとめ:島田 昇(m3.com編集部)
『医療事故の舞台裏』長野展久氏に聞く Vol.1◆医療事故の舞台裏は日常ばかり Vol.2◆今や医療事故1件で1億円の時代 「医療事故の教訓を是非とも共有してください!」と語る長野展久氏 ――ここ最近の医療事故・紛争の動向についてどう見ていますか。 横浜市立大学医学部附属病院において、1999年に2人の患者さんを取り違えて手術を行うという医療事故が起き、2003年には東京慈恵会医科大学附属青戸病院で、前立腺がんの患者さんに対して経験の少ない医師3人が内視鏡を用いて腹腔鏡下手術を実施、患者さんを死亡させるという医療事故がありました。それ以来、急速に医療事故の訴訟件数が増えました。“医療崩壊”というキーワードが注目を集める一方、2006年に発生した福島県立大野病院の産婦人科で帝王切開手術を受けた産婦が死亡した医療事故の刑事訴訟で、2008年に医療側に問題がなかったことが確定し、それ以降は民事の訴訟件数が減少傾向にあります。 それにともない最近では、“とんでもない医療事故”をマスコミが取り上げることも少なくなってきたように思います。横浜市立大学医学部附属病院の医療事故以後、病院側も医師も相当...
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