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横浜市大医学部長の解任、「人事裁量権の逸脱」

レポート 2011年4月21日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

全国医学部長病院長会議は、4月21日の定例記者会見の席上、執行部の「有志一同」の形で、「横浜市立大学医学部長の解任に対する声明」を公表した。同大学医学部長の黒岩義之氏は、4月30日付けで解任されるという通知を受け取り、地位保全を求める仮処分を横浜地裁に申し立てている(『横浜市大医学部長解任、「全く身に覚えなし」』を参照)。 「声明」は、「医学部長という要職の人事が、しかるべき審議会による審議を経ることなく決定されている点で、大学経営者による人事裁量権を著しく逸脱した介入」と問題視、黒岩氏の具体的解任の根拠を明確にすることなどを求めている(下記参照)。 声明を読み上げた、東京慈恵会医科大学病院長の森山寛氏(左)と、横浜市立大学医学部長の黒岩義之氏(右)。 副会長で、東京慈恵会医科大学病院長の森山寛氏は、「大学のガバナンスが機能していないことに対して、強い懸念を抱いている。有志一同としたのは、執行部の意見は同じだが、全員にこの声明の文章を見せ、理解を得る時間がなかったため」と説明。「有志一同」とは、この日の会見に同席していた黒岩氏以外の執行部で、森山氏のほか、顧問の吉村博邦・北里大学名誉教...