インフルエンザ、今冬は散発的な流行の可能性も
レポート
2021年9月22日 (水)
小川洋輔(m3.com編集部)
厚生労働省は9月22日の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会と感染症部会(部会長:脇田隆字・国立感染症研究所長)の合同部会で、今シーズンのインフルエンザワクチンの供給が昨季の8割前後にとどまり、出荷も昨シーズンより遅れる見通しを報告した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との同時流行に備えて、積極的な接種を呼びかけた昨シーズンの使用量を下回ることから、委員からは今冬のインフルエンザのリスク評価を求める声が上がった。脇田部会長らは、コロナ禍でもインドなどで流行が見られることから、日本でも散発的な流行が起こる可能性があるとの見方を示した(資料は厚労省のホームページ)。 厚労省によると、昨シーズンは製造効率等が高かったことから、供給量は3342万本で、使用量は3274万本。これに対して、今シーズンは例年と同程度の製造効率等のため、8月時点で2567万~2792万本の見通しとなっており、昨シーズンの76.8~83.5%に相当する(『インフルワクチン、昨シーズンの8割前後「予約に注意を」』を参照)。 供給のペースも10月5週には9割の出荷を終えていた昨シーズンよ...
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