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治療において患者の「愚行権」はどこまで認めるべきか-松本俊彦・国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2021年9月22日 (水)  聞き手・まとめ:高橋直純(m3.com編集部)

松本俊彦・国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長に聞く最近の学会「肉声が聞こえない」のはなぜか?◆Vol.1 治療において患者の「愚行権」はどこまで認めるべきか◆Vol.2 “出来レース”の厚労省検討会、目指した3つのこと◆Vol.3(近日公開) 常岡:僕が先生のところに行くようになって、10年ぐらい経ちましたが、この間に「依存症」に対するイメージは少し変わってきたかなと思います。僕の病院でも「患者さんが覚醒剤を使ってきたら警察に通報しろ」と言うスタッフはいなくなりました。  ただ、ちょっとずつでも良くなってきているとしたら、それは精神科医ではなく、当事者=依存症患者やその家族達=が発言してくれているからという気がしています。その状況は僕たち精神科医にとっては恥ずかしいことなのか、それとも、当事者たちが力を持って動かしていくのは本来あるべき姿なのか、松本先生はどう思われていますか。 松本:僕は、当事者が動いて啓発するというのは正しいやり方だと思っています。例えば最近20年間で劇的な進歩を遂げた医学分野は、何といってもHIVの治療です。HIVに感染し...