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東大病院、新型コロナ重症化予測システムを開発

レポート 2021年8月26日 (木)  小川洋輔(m3.com編集部)

 東京大学医学部附属病院は8月24日、初診時の年齢や酸素飽和度などを入力するだけで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症度を予測するシステムを医療従事者向けに提供すると発表した。無料でいつでも利用でき、一部自治体で入院先の調整に既に活用されているという。人工知能を用いたCOVID-19重症度予測の研究代表者の田岡和城氏が8月25日の厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードで報告した(資料は、厚労省のホームページ)。 田岡氏らは国内15病院の多施設共同研究でCOVID-19患者2084人の初診時の情報と予後を調べ、人工知能によって重症化を予測するアルゴリズムを開発した。予後は正確度85%(AUC0.88)、重症度は正確度82%(AUC0.87)で予測することができる。  (田岡氏の提出資料)  田岡氏がアドバイザリーボードに提出した資料によると、酸素化、年齢、LDHなど、重症化・死亡への寄与が大きい上位15項目を入力すれば、人工知能によって予測値を算出することができる。血液検査をしなくても臨床情報だけで入力できるため、診療所や入院待機施設な...