接種後の症状と死亡「因果関係が否定できない」1例目も疑義
レポート
2021年7月8日 (木)
大西裕康(m3.com編集部)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)用ワクチンの接種後に死亡した例のうち、接種後から死亡までの間に生じた症状について初めて、「ワクチンとの因果関係が否定できない」との評価結果がまとまった。厚生労働省が7月7日に公表した。医療機関報告やワクチンの製造販売企業が実施する調査結果に基づき、接種後に被接種者が発症した複数の症状のうち「血小板減少症」について、「ワクチンが誘因になった可能性は否定できない」と評価した。ただ報告書では、「原因としては、ワクチン自身の関与よりも、接種時の身体状態に問題があったのではないかと推測される」と述べた上で、「血小板減少症と死亡との直接的な関連性は不明」との記載もあり、ワクチン接種が直接的な死因になった可能性については「不明である」との立場だ。 ワクチン接種体制の安全性などを検討する専門家たちからは、「症状別の評価だけでなく、症状と死因との関係もある程度は分かるようにすべき」などの意見が出たため、死因を特定すること自体が困難であり、ワクチン接種が死亡に関係したかを判断するのも難しいが、接種後に認めた症状が死因に影響を与えているかどうかなどを分析し、何ら...
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