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テックジャイアントはなぜ「ヘルス」に目をつけるのか-宮田裕章・慶應義塾大教授に聞く◆Vol.3

スペシャル企画 2021年2月24日 (水)  岩崎雅子(m3.com編集部)

【宮田裕章・慶應義塾大教授に聞く】 Vol.1 ビッグデータ駆使しCOVID-19と闘う Vol.2 「3密」を裏付けたLINE全国調査 Vol.3 テックジャイアントはなぜ「ヘルス」に目をつけるのか ──現在マイナンバーカードを利用したオンライン資格確認なども進んでいますが、医療界では今後、データを活用したどのような変革が期待されますか。 個人個人のデータを集められることが、今までの時代とデジタルの時代との最大の違いですよね。今まではとにかく「最大多数の最大幸福」、物を配るコンセプトでしたが、それが今は、一人一人の価値を捉えて個別でエンパワメントすることが可能になりました。「最大多数の最大幸福」から「最大多様の最大幸福」を目指せる世界に今我々はいると思います。 医療も同様で、年齢や人種、地域の資源など、患者個人が置かれた状況によってどういうサポートが最適かを個別化する時代が見えてきたということです。 厚労省では現在データヘルス改革推進計画が進んでいますが、これによって起きる大きな変化としては、今まで入院時のデータを中心に医療を回していたのに対し、もっと手前の段階からのアプローチが可能...