「8400円」で“コンビニ受診”に警鐘◆Vol.1
レポート
2008年3月7日 (金)
橋本佳子(m3.com編集長)
「夜間・休日救急外来では一次救急患者さんの受診が急増し、地域の医療センターの本来の責務である“一刻を争う救急患者さん”や“重症の入院患者さん”への診療に支障をきたす事態になっています……」 埼玉医科大学総合医療センターは、外来の入り口に、2007年10月から「時間外特別費用徴収のお知らせ」を掲示した。夜間や休日における軽症患者には、地域の他の医療機関を受診するよう促している。これらの患者が総合医療センターを受診した場合には、この6月から1回当たり8400円(消費税込み)を保険外負担として患者から徴収することを3月6日に決定した。 既にこの掲示だけで効果が出ている。例えば、小児科の場合、2007年の年末から2008年の年始では、夜間・休日の患者は前年同期比で約2割減少したという。 外来入り口にある「時間外特別費用徴収のお知らせ」 時間外の小児科患者で入院に至るのは5% 現在、多くの救急病院が、軽症患者が安易に夜間や休日に外来を訪れる、“コンビニ受診”の問題を抱える。総合医療センターでも例外ではない。同センターの救急委員会の委員長を務める小児科教授の田村正徳氏は、「1999年から2004年...
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