「ステージIIIで解除なら、東京五輪まで流行ピーク3回」西浦京大教授
レポート
2021年1月13日 (水)
橋本佳子(m3.com編集長)
京都大学大学院医学研究科教授の西浦博氏は1月13日、新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードで、東京都への新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の緊急事態宣言を「ステージIII」相当という緩い基準で解除すると、7月下旬開始の東京オリンピックまでに今回を含めて3回流行のピークを経験するというシミュレーションを公表した。「ステージII」相当という厳しい解除基準にして妥協せずに感染者数を減らせば、2回の流行ピークで済む。さらに流行のピークを今回のみで抑えるためには、長期的な視点に立った追加対策が必要と言える結果だ(アドバイザリーボードの資料2-3-②、厚労省のホームページ)。 アドバイザリーボード後、オンラインで記者らの取材に応じた西浦博氏。 政府が、1月8日から1都3県に発出、14日からは11都府県に拡大した緊急事態宣言は、感染状況が「ステージIII」相当となった時点で解除し、「ステージII」を目指して対策を継続する方針。 西浦氏は、「緊急事態宣言の解除の目安がステージIIIの、しかも上限値であるという発表があった時点で、数値感覚を持つ人間として、自分の耳を疑うくらいの基準だ...
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