医師需給、「2024年に約30万人で均衡」との推計も
レポート
2016年3月31日 (木)
橋本佳子(m3.com編集長)
厚生労働省の「医療従事者の需給に関する検討会」の医師需給分科会(座長:長崎大学学長の片峰茂氏)の第4回会議が3月31日に開催され、2024年頃に約30万人で、遅くとも2033年頃には約32万人で医師の需給が均衡するとの推計を公表した。 本推計では、医師供給については、医師の労働時間の短縮や、女性医師や高齢医師の増加なども見込んでいる。今後の医学部定員は2016年度の9262人のまま推移する前提だ。2017年度または2019年度で期限が切れる「臨時定員増」の扱いは、今後の検討課題だ(『医学部定員、増員維持か?削減か?』を参照)。厚労省医政局長の神田裕二氏は、「2024年度、マイナス6年」など、一律に医師需給が均衡する時点から医学部6年間を引いて医学部定員を調整するのではなく、「臨床現場では、まだ医師が足りないという声もある」と述べ、地域や診療科ごとの医師の充足状況なども踏まえ、検討していく必要があると説明した。 会議後、厚労省医政局地域医療計画課長の迫井正深氏は、「根本的な推計方法に批判があったとは受け止めていない」と説明。本推計について、微調整が行われる可能性があるものの、大筋の変更は...
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