アメリカとの比較でわかる日本の薬剤師の未来
オピニオン
2015年9月2日 (水)
松村 清氏(株式会社ドムス・インターナショナル代表)
私は年間の半分をアメリカで生活している。アメリカの薬剤師とも身近に接しているので、日米の薬剤師の仕事の比較をしながら、今後日本の薬剤師が進む方向性について述べてみよう。 ドラッグストアは今後も成長する 日本の経済は人口減や少子化のあおりを受けて縮小か現状維持がやっとの状態だ。そのような中、日本チェーンドラッグストア協会の予測によると、ドラッグストア市場は現在の6兆円弱市場から、いずれ10兆円市場に成長するとされている有望な市場だ。というのも、トータル人口が減少しても、ドラッグストアの主顧客である中高齢者市場は減少しないこと、高齢化社会になるほどヘルスケアニーズが高まること、現在38兆円の医療費高騰を抑制するためにセルフメディケーションの促進が必要なこと(ドラッグストアはセルフメディケーションの受け皿)等が市場を広げる要因になっているからだ。さらにアメリカの薬剤師のように、日本でも薬剤師がインフルエンザや帯状疱疹等の各種予防接種をする時代が来るかもしれない。 調剤はドラッグストアが存在するための必須機能 アメリカのドラッグストアには必ず調剤機能がついている。調剤機能はドラッグストアの信頼...
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