高い新薬には「それだけのこと」があるのか?
オピニオン
2022年6月26日 (日)
國頭英夫(日本赤十字社医療センター化学療法科)
まずは今回の連載記事の前に、5月21日にWebで行われたOCCA(Optimal Cancer Care Association)の第1回会議についてご報告しておきます。ChairmanであるトロントのIan Tannock先生がOCCAについて紹介されたのちに、シカゴのMark Ratain先生が「The overdosing problem」と題する基調講演を行いました。Ratain先生のお名前もなんどもこの連載に登場していて、そのお考えはご紹介していますが、要は従来の抗癌剤開発で行われてきた”more is better”の原則が現在の分子標的薬剤や免疫療法剤には当てはまらず、患者は過剰投与による副作用(コストもその中に含まれる)に苦しんでいる、というのです。...
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