ゲームチェンジに「抗原検査キット」と「早期薬剤処方」
レポート
2021年10月4日 (月)
岩崎雅子(m3.com編集部)
神奈川県理事(医療危機対策担当)の阿南英明氏は8月30日、日本記者クラブでオンラインで会見し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する神奈川県の取り組みを振り返った。ダイヤモンド・プリンセス(DP)号の経験から、重症度別に患者の受け入れ先を選別する「神奈川モデル」をいち早く構築、新型コロナ対応を通じて患者情報の収集・管理のクラウド化を進めるなど、さまざまな工夫を進めてきた神奈川県。その中心を担ってきた阿南氏が今注目するのは、「抗原検査キットの配付」と「早期薬剤処方」だ。DP号の経験は「神奈川モデル」に 2020年2月に横浜港に寄港したDP号。阿南氏は当初からDMATの統括として対応し、計769人の患者や家族らの搬送調整を行った。その際「新型コロナ対応は医療資源の負荷が大きく、他の医療を大きく阻害するため人員不足という課題が露呈する事態」に直面したという。DP号の経験から、(1)高齢者や基礎疾患のある患者などハイリスク者への特別な対応、(2)軽症者・無症状者への医療提供業務効率化のため、「入院」と「隔離」の分離、(3)入院先のマッチングやICUのリソースの最適化...
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