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【大阪】病院に割増賃金等支払い求めた裁判が和解‐常玄大輔・りんくう総合医療センター労働組合執行委員長らに聞く◆Vol.1 

インタビュー 2021年8月8日 (日)  大橋一心(m3.com契約ライター)

 大阪府泉佐野市の地方独立行政法人りんくう総合医療センターの診療放射線技師や看護師ら155人が、病院側に時間外労働の割増賃金などの支払いを求めていた裁判で、2021年5月20日に和解が成立した。この訴訟の経緯について、常玄大輔執行委員長と安永桂介書記長に聞いた。(2021年6月23日にインタビュー。全2回連載。文中、敬称略) ――訴訟に至った経緯を教えてください。 常玄 私たちの労働組合は、もともと積極的に活動をしておらず、職員の組合に対する関心も低い状態でした。病院と意見が対立したこともあまりなかったのですが、2017年2月、病院側は経営の悪化を理由に、給与カットを申し入れてきたのです。突然のことで戸惑いましたが、「大変なときだから病院に協力すべき。受け入れざるを得ない」と諦めかけていました。念のため、当労働組合の上部組織である大阪自治労連などに相談したところ、「職員には非がないので、受け入れるべきではない」とアドバイスされ、対策会議を組織し、団体交渉に臨みました。...