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調剤基本料の抜本的見直しが必要、中医協で健保連・幸野氏

レポート 2021年7月15日 (木)  大西裕康(m3.com編集部)

 健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏は7月14日の中医協総会(会長:小塩隆士・一橋大学経済研究所教授)で、2022年度診療報酬改定で調剤報酬の抜本的な見直しを求めた。特に調剤基本料について、「対物業務から対人業務への移行させるため、処方箋の枚数や集中率を指標に見直してきたが、大手チェーンも対策を講じることによって(点数が最も高い)『I』の算定が8割という状況」と、これまでの方策では効果が得られていないと指摘。その上で、「まず(調剤基本料は)一本化し、担う機能に応じて(付加的な点数を)設定すべき」との考えを示した。「対人業務が中心の薬局と、調剤に偏重し効率性のみを追求する門前薬局とは、明らかに差をつけるべき」などとも述べ、半ば強制的に対人業務への転換を促す方策が必要との考えを強調した。 幸野氏は、「かかりつけ薬剤師指導料」や「重複投薬・相互作用等防止加算」、「外来服薬支援料」など、対人業務へ移行を後押しする観点で創設した調剤報酬の算定が低迷していると指摘した上で、「対物業務だけで経営が成り立つ報酬体系だからだ。門前で処方箋を多くさばけば、それで成り立つ。わざわざ面倒な対人業務までやらなく...