薬剤師の養成定員、抑制の検討も
レポート
2021年6月17日 (木)
水谷悠(m3.com編集部)
厚生労働省は6月16日の第10回「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会」(座長:西島正弘・薬学教育評価機構理事長)に議論のとりまとめ案を提示、「入学定員数の抑制も含め教育の質の向上に資する、適正な定員規模のあり方や仕組みなどを早急に検討すべきである」として養成数抑制の可能性に言及した。この日の議論を踏まえて修正を座長一任とし、近く最終的な提言をまとめる(資料は、厚労省のホームページ)。
2021年6月16日薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会資料
薬学部は2002年に46学部で総定員が8000人前後だったのが、2020年には77学部で1万3050人まで増加。定員割れが続いたり、入試の競争率が1倍強と低かったり、薬剤師国家試験の合格率が30%台と著しく低かったりする大学もある。今後の人口減少に伴って大学入学者数も減少が見込まれる一方で、処方箋枚数や病床数などから薬剤師の需要はおおむね今後10年間は増加、それ以降は減少して供給過剰となると推計している。
大学設置基準を満たすことで薬学部、薬科大学の新設は許可が下りてしまうため大学の意向で定員が増加し、需給推...
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