【富山】特定行為の現場の声「できる看護師もっと増やして」‐伊藤達也・ソフィア訪問看護ステーション射水管理者に聞く◆Vol.3
レポート
2021年7月16日 (金)
庄部勇太(m3.com契約ライター)
2017年に特定行為研修を修了した「ソフィア訪問看護ステーション射水」(富山県射水市)管理者の伊藤達也氏は、2018年まで在宅医療の場で特定行為を行ってきた。伊藤氏が特定行為の感想を関わった多職種に聞き取ったところ、多くの医療者は「医師の負担軽減」を実感し、また「特定行為研修を修了した看護師(以下、特定看護師)をもっと増やしてほしい」と希望の声が上がったという(2021年5月9日にインタビュー。全3回連載)。
――伊藤さんは特定行為研修を修了して、看護師としての成長や医師・患者への貢献度向上を実感したとのこと。特定行為の効果を示すデータはありますか。
特定行為の効果は、2017年の日本創傷・オストミー・失禁管理学会で発表しました。内容を要約すると、2016年12月から2017年5月の半年間にわたり、特定行為の一つであるデブリードマン(潰瘍の組織除去)を行った患者さん4人の治療経過を調べました(下画像参照)。その結果、「DESIGN-R」(褥瘡状態の指標)の合計が19点以上の重度の褥瘡2つがそれぞれ、1カ月と17日、2カ月と11日で治癒しました。先行研究に重度の褥瘡の8割は「治癒...
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