「医師として必要とされる」が活動の原点 - 坪倉正治・福島県立医大放射線健康管理学主任教授に聞く◆Vol.4
スペシャル企画
2021年3月21日 (日)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
【坪倉正治・福島県立医大放射線健康管理学主任教授に聞く】 Vol.1◆原発事故の経験・記憶・教訓、風化を懸念 Vol.2◆38歳で主任教授に就任、2つの柱で研究 Vol.3◆原発事故の課題、コロナ禍でも共通 Vol.4◆「医師として必要とされる」が活動の原点 ――先生は福島に行く前は、都立駒込病院で血液内科医として勤務されていました。福島第一原発事故を機に、全く違うキャリアを歩むことになったことについて、どう受け止めておられるのですか。 私のキャリアがどうあるべきかは別に構わないことで、いただいたご縁であり、福島で私を必要としている人がいてくださるから続いているのだと思います。それは一人の医師として、とても有り難いことです。 福島の原発事故自体は、世界的に見ても知らない人はあまりいません。しかし、どんな事故だったのか、またその後、どんな経過をたどったのかは実はあまり知られていないのではないでしょうか。それを医師の立場として検証し、残しておく意義はあると思っています。原発事故でお亡くなりになった方々に対する弔いみたいな気持ちも、やはりあります。 将来、原発自体がなくなるかもしれない。そう...
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