低コストの「手作り」でVR教材導入、東京医科大◆Vol.2
レポート
2021年2月19日 (金)
岩崎雅子(m3.com編集部)
東京医科大学で1月から、救命救急の臨床実習でのVR/AR教材の導入が始まった。VRヘッドセットを利用して、従来の見学型の実習では見えなかった部分が確認可能となり、学生の能動的学習が見込まれる。市販で購入できる機材のみを使用し、導入費用も最低限に抑えた。VR教材の開発を進めた同大学病院救命救急センター長で救急・災害医学分野の織田順主任教授は「特別な技術は不要で、大学内で独自にコンテンツを蓄積することが可能」と語り、VR教材活用の可能性は広がると見る(全2回連載の2回目)。 「手作りでお金をかけずにやる」が可能に 東京医科大のVR教材を体験する学生の様子(同大提供) 「パソコンの費用を除くと、50万円もかかっていないかもしれません」。織田氏は導入コストについて振り返る。ヘッドセットや360度カメラは全て市販品を活用し、その他はサーバー代等がかかった。編集には高スペックのパソコンが必要なため、パソコンやデータ保存用のハードディスクを新調すると、その分導入費用は上がる。 織田氏がモットーとしたのは「手作りでお金をかけずにやること」だった。プログラミングは不要で、ビデオ編集も自分たちで実施する。...
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