子宮頸がん死亡4000人増「接種中止の結末示したかった」-大阪大産婦人科研究チームに聞く◆Vol.1
インタビュー
2021年1月21日 (木)
星野桃代(m3.com編集部)、橋本佳子(m3.com編集長)
HPVワクチンの定期接種を逃した2000~2003年度生まれの女子の中で、子宮頸がんの罹患増加は約1万7000人、死亡者の増加は約4000人になる可能性がある――。 大阪大学大学院医学系研究科のグループが2020年9月、オンラインジャーナル「Scientific Reports」で公開した論文の推計結果だ。タイトルは「Potential for cervical cancer incidence and death resulting from Japan’s current policy of prolonged suspension of its governmental recommendation of the HPV vaccine」。論文では、今も定期接種の最終年齢である2004年度生まれの女子のうち毎日3人の命が失われる未来が確定し続けていることも示している。 どのような狙いで研究を始め、この衝撃的な数字を導き出したのか。研究チームの八木麻未特任助教と上田豊講師に話を聞いた(2020年12月18日にインタビュー、全2回の連載)。 ――この論文の重要なポイントを教えてくださ...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。