大学院生有志ら、無給医問題の解決求める
レポート
2021年1月15日 (金)
水谷悠(m3.com編集部)
大学病院の無給医問題について、大学院生や大学病院勤務医の有志と全国医師ユニオン、日本労働弁護団は1月15日、適切な労働者保護と処遇を求める田村憲久厚生労働相宛ての要望書を提出した。記者会見した全国医師ユニオン代表の植山直人氏は「医師の働き方改革で研修医などの時間外労働時間の例外としてC-1水準やC-2水準(集中的技能向上水準)があるが、ここに大学院生という言葉が全く入っていない。早く無給医問題を解決していただきたい」と述べた(要望項目は下部に記載)。 右から植山氏、竹村氏、市橋氏 植山氏によると、大学院生有志はある大学病院の無給医の実情について労働基準監督署に相談などをしており、2020年夏頃には一定の結果が出るとの見方もあったものの、現在まで解決せず、既に2年間が経過しているという。日本労働弁護団の市橋耕大弁護士は、「政策的なことというか、大学院生を労働者と判断したらどういう影響があるかと考えているのかなと疑ってしまう。2年は通常の他の案件では考えられない期間だ」と述べた。竹村和也弁護士によると、弁護団にも大学病院で働く大学院生の相談は複数あり、「こんなことはすぐに解決する問題だろう...
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