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「大学院生の働き方改革議論、欠如」、全国医師ユニオンシンポ

レポート 2020年11月23日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

全国医師ユニオンは11月22日、「山積する勤務医を取り巻く課題」をテーマに第10回医療労働研究会を都内で開催した。働き方改革、過労死、無給医など勤務医をめぐる諸問題のほか、地域枠や高額な学費など医学生に関する問題に至るまで、医師や医学生、弁護士の立場から多岐にわたる問題提起がなされた。 同ユニオン代表の植山直人氏は、働き方改革や過労死、無給医について講演。厚生労働省で検討が進む医師の働き方改革について、「大学院生や研究者の働き方改革の議論が抜けている」と指摘したほか、副業・兼業の労働時間合算は医師の自己申告である点を問題視、客観的管理の必要性を強調した。 いまだ無給医の問題も解決していないとし、植山氏は「無給医の多くは大学院生であり、一番、ひどい働き方をしている大学院生が無視されている。大学院生は文部科学省の管轄であっても、厚労省の医師の働き方改革の議論に入れる必要がある」と訴えた。 全国医師ユニオンの植山直人氏 厚労省の研究班は2016年と2019年の2回、医師の勤務実態調査を実施している。植山氏は「労働時間は多少減少しているものの、ほとんど長時間労働は変わっていない」と問題視。医師...