風邪を引いた医師、いつから働いていいのか?
オピニオン
2020年8月30日 (日)
神田橋宏治(医師、DB-SeeD社長)
さて31回目です。 風邪を引いた医師や看護師はいつから働いていいのか?という話です。主に産業医としての視点で話させてください。 産業医として契約している企業で、次のような相談が夏前から見られるようになってきました。「発熱した社員がいる、自宅で休んでいたら2日で解熱した。明日から出社させていいか?」という類いのものです。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と診断はされてないからいいよね、というニュアンスから、COVID-19のリスクを心配しているところまで温度差は多少あるのですが、後者が多い印象です。 COVID-19対策として各業種はガイドラインをまとめており、それらは内閣官房のサイトに「業種ごとの拡大予防ガイドライン」として掲載されています。数日に一度程度追加や訂正があります。 質も量も内容も業種によってバラバラなのですが、この中には「発熱しているときは働かないように」というあたかも解熱したら働いてもいいと受け取れるものから、公益社団法人 日本プロサッカーリーグのように加盟するクラブや選手に対し、解熱後3日は休むように作られているガイドラインまであります。 医療関係はどうだろ...
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