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産婦人科医、時間外労働は平均2000時間超

レポート 2020年2月19日 (水)  小川洋輔(m3.com編集部)

日本産婦人科医会(会長:木下勝之・東大医学博士)は2月12日の記者懇談会で、2019年6~8月に全国の分娩施設を対象に実施した産婦人科医の勤務に関するアンケートの集計結果を発表した。1人当たりの常勤先以外での副業回数は日勤が月3.3回、当直が月3.5回に上っており、副業を含めた時間外労働は平均で年間2034時間に及ぶとの推計が示された。分析に当たった同医会常務理事で日本医科大学教授の中井章人氏は、「副業を含めて時間外労働の上限規制を当てはめれば産婦人科は破綻する」と警鐘を鳴らした。 挨拶する木下会長(右から2番目)ら アンケートは、有床診療所を除いて分娩を取り扱う全国の病院1020施設を対象とし、719施設の産婦人科責任者から回答を得た。 集計結果によると、産婦人科医の平均当直回数は月5.4回と、調査対象施設の救急(4.1回)や小児科(3.9回) よりも多かった。36.6%の施設が当直明けの医師の勤務を緩和する体制を設けているが、そのうち全ての当直医に対して勤務緩和を実施しているのは12.2%にとどまり、多くの当直明けの医師が普段通りの勤務に当たっている実態も浮き彫りとなった。当直を除...