「カルテ書いてもらいたい」も改善されず、組織風土変えるには
オピニオン
2019年10月6日 (日)
永井弥生(医療コンフリクトマネージャー/皮膚科専門医)
このような機会をいただいて、これから伝えようとしているコンフリクト・マネジメントについて、一生懸命な医療者が嫌な思いをしないように、一人一人が自分軸を持って生きることにつながるものとして、紹介していきたいと思っています。 でも、群馬大学病院でのことがなければ今の自分には至っていないので、もう少しだけ追加したいと思います。 群馬大学病院の医療事故に関しては、外部委員のみで2016年7月に作成した医療事故調査委員会報告書が群馬大学のホームページに公開されています。膨大な資料を提出しました。それに対して事実経緯を確認し、検証するという過程が丁寧に行われました。最も客観的なものであり、診療科、病院としての問題、背景が全て指摘されています。 本件では当初は院内での事故調査が行われましたが、報告書の内容が不十分として外部委員の調査委員会が作られたという経緯がありました。最初の事故調については、外部委員のみの調査委員会から、私も他の関係者と同じようにヒアリングを受けました。さらに私は、できるだけ正確な当初からの院内での調査等の経緯の記録も提出しています。最終の調査報告書を見てもほぼ記録のままに反映さ...
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