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日医、医師の複数機関での勤務時間通算「当面は慎重に」

レポート 2019年9月18日 (水)  小川洋輔(m3.com編集部)

日本医師会常任理事の松本吉郎氏は、9月18日の定例記者会見で、厚生労働省の「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する検討会」(座長:守島基博・学習院大学経済学部経営学科教授)が8月に取りまとめた報告書の中で、複数の事業者での通算勤務時間を把握して管理する必要性に言及していることを受け、日医としては「医師における副業・兼業については、医師の健康確保への取り組みと地域医療の継続性の両方を見据えた着地点を模索する必要がある。論点が多い中で、全ての医療機関での勤務を安易に通算することについては当面は慎重にならざるを得ない」とのコメントを発表した。 松本氏は、所属外の医療機関での宿日直や被災地への派遣、大学での研究など、医師の勤務先が複数の機関に及ぶケースが多いことを挙げ、「医師の働き方における副業・兼業は一般的な働き方とは根本的に異なり、自由意思ではなく、地域医療を守るために行っており、まさに特殊な事情である」と強調。今回の報告書があらゆる職種を対象としていることを踏まえ、「全職種と医師を一緒に扱うのか、それとも別に考えるのかを含めた議論になると思う」と今後の議論を注視する考えを示した。...