働き方改革、カギは医師自身の意識改革 - 山本修一・千葉大病院長に聞く◆Vo.3
インタビュー
2019年5月7日 (火)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)、水谷悠(m3.com編集部)
――医師の時間外労働の上限規制は、2024年4月から適用されます。5年後を見据え、まずどの辺りから改革に着手しなければならないとお考えですか。 大部分が都道府県に委ねられます。それぞれの都道府県できちんと実態把握を行い、地域医療構想、地域医療計画を動かしていかないといけません。今までその必要性が言われていてもなかなかできませんでしたが、私は病院の集約化、機能分化が必要だと思っています。今みたいにばらばらに救急車を受けるのではなく、2次救急、3次救急をどこで受けるかなど、ちゃんとプランを立てなければ、回るはずはない。それを各都道府県ができるかどうかです。 医師の働き方改革は、地域の医療提供体制の再構築が先決だと説く。 ――タスクシフティングなど各病院での取り組み以前に、地域の医療体制の見直しを先にやる必要があるということですか。 そう思います。どこの病院でも、現状で既にぎりぎりの人数でやっている。余裕があるのは、ごく一部の基幹病院くらいじゃないですか。千葉県内を見てもそうです。だから今から現状分析をきちんとやらなければいけない。 ――「厚労省は医師の働き方改革を機に、地域医療体制の再編を...
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