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病院勤務医の一般外来診療をやめるべし

オピニオン 2019年1月6日 (日)  中島恒夫(一般社団法人全国医師連盟代表理事)

《提言》 医師の働き方改革の手法として、病院勤務医の一般外来診療の原則廃止を提言します。この提言は、1月7日付で、厚生労働省をはじめ、関係各者に送付する予定です。 【勤務医の過重労働の改善をするには、業務量の絶対的削減が必要不可欠】 厚生労働省内で医師の働き方改革が検討されていますが、大前提として「勤務医の長時間労働は仕方がない」という風潮を感じます。しかし、看過できないほどの過重労働による弊害(医療事故や過労死など)が後を絶たずに発生し続けています。 私たち全国医師連盟は、勤務医の過重労働の3つの弊害について、10年間指摘し続けてきました。 1:勤務医の過重労働は、勤務医の健康をむしばみ、最悪のケースでは過労死につながる。 2:勤務医の過重労働は、医師の集中力を低下させ、その結果、地域住民に安全な医療を提供できなくなる。 3:過重労働を回避し、より良い勤務環境を求めて転職をする結果、その地域に医療を提供できる人材が減る、あるいは、いなくなる。 勤務医の過重労働を放置し続けることは、勤務医だけの問題ではなく、地域の医療提供体制にも大きな影響を及ぼします。では、勤務医は、なぜそんなに長時...