日医意見書「医師の特別条項『特例』は特殊な場合」◆Vol.3

※日医副会長の今村聡氏と東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授の渋谷健司氏の対談。文中、敬称略。（Vol.1、Vol.2はこちら） ――さらに7月9日の厚労省「医師の働き方改革に関する検討会」では、日医が主導して取りまとめた「医師の働き方改革に関する意見書」も公表されました（『時間外労働「医師の特別条項」など提言、日医主導会議』を参照）。 日医副会長の今村聡氏 今村 意見書に対して、正直どのような反応が出るかと心配していましたが、意外と皆さん、「いったんは、この形で進めていただいて……」と受け入れてくださったので、少しほっとしたところです。 ――日医の検討メンバーは、どのように決めたのですか。また意見書を取りまとめるプロセスで一番苦労された点は何でしょうか。 今村 日医の「医師の働き方検討委員会」の4月の答申がベースになっているので、同委員会の委員、また厚労省の検討会の構成員、病院団体の代表などから構成しました。大変だったのは、計3回の議論の中で、現実的に皆さんの意見をどこまで集約できるかです。合意できるところは決め、課題になったことは次の回に議論するというやり方で進めていき...