HPVワクチン名誉毀損訴訟、「記事に間違いなし」「研究に捏造なし」
レポート
2018年8月1日 (水)
橋本佳子(m3.com編集長)
元信州大学医学部長(元第三内科教授)の池田修一氏が、医師・ジャーナリストの村中璃子氏、村中氏の記事を掲載した『Wedge』誌の元編集長の大江紀洋氏、出版社ウエッジを名誉毀損で訴えた裁判の証人尋問が7月30日、31日の両日にわたって東京地裁(男澤聡子裁判長)で開かれた。 被告の村中氏は、尋問後の会見で、「存在しない薬害をあるかのように言うのが捏造。それを記事に書いたところ、名誉毀損であるとして訴えられた。私は一般的な意味で、捏造という言葉を使った」と前置きした上で、「記事は、(マウス実験をした)A氏への取材での発言に基づき書いたもの。(証人尋問で)A氏は、基本的には取材時の内容を覆すようなことは言わなかった。ただし、マウス1匹、つまり『N=1』のマウス実験結果を発表することについては、特に問題ないという評価を下した。取材当時は、たった1枚のスライドで起きているデータを出すことは、非常に大きな問題だと答えていた」と説明。さらにA氏への証人尋問で、元上司だった小西郁生氏(当時は京都大学医学部婦人科学産科学教授)が2日間にわたり、1時間以上の説得をしたことなどを受け、取材に応じたことが分かり、...
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