医師の働き方改革は「病院管理者の働かせ方改革」、全医連シンポ
レポート
2018年6月12日 (火)
橋本佳子(m3.com編集長)
中島恒夫氏 全国医師連盟は6月10日、「医師の働き方改革と応召義務ー勤務医の場合ー」をテーマに都内で第11回集会を開催した。登壇した4人のシンポジストは、医師の過労死防止と医療安全のために、医師の働き方改革を進めるべきであり、その責任は医療機関の管理者や行政にあると指摘。応召義務についても、撤廃するか、あるいは医師個人ではなく、医療機関の管理者の責務とすべきとの意見が出た。 同連盟代表理事の中島恒夫氏は、「勤務医の働き方改革は、病院管理者の働かせ方改革。例えば、夜勤回数を減らすには、夜勤医師を増やすか、夜間受診を制限すればいい。診療体制というシステムを変革できるのは、病院管理者」と指摘した。長時間の時間外労働をさせる病院管理者は、その管理能力の法的責任を問うべきとし、「労使でともに進めるのではなく、病院管理者が先頭に立って、働かせ方改革を行う必要がある」と提言した。 厚生労働科学特別研究「医師の勤務実態及び働き方の意向等に関する調査」では、病院勤務医の場合、男性医師の41%、女性医師の28%が「過労死基準」(週60時間以上の勤務)を超えていることを紹介。厚生労働省の「医師の働き方改革に...
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