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新専門医制度、開始までの“背景”語る、松原・専門医機構副理事長

レポート 2018年4月16日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本専門医機構副理事長の松原謙二氏は、4月15日に京都市内で開催された日本臨床内科医会総会の特別講演「新たな専門医制度の現状と課題」で、新専門医制度で医師の地域偏在が助長されるとの懸念に対し、「厚生労働省が全ての地域・領域で定数を決めて割り当てていく方法は、現実的ではなく、うまくいかない」と行政による統制をけん制、プロフェッショナル・オートノミーで運営する必要性を強調した。 「従来の専門研修はカリキュラム制のため、専門医の養成がどこでどのくらい進んでいるか、学会すら分からなかった。新専門医制度では、誰がどこでどの指導医の下で研修を受けているかが明らかになるのが特徴」と松原氏は述べ、研修プログラム制の導入により、専門医の養成状況が把握できることが新専門医制度のメリットであると指摘。研修プログラム制の運営、さらには卒後2年間の初期臨床研修の段階で、地域枠の卒業生が出身大学に確実に残ってもらう仕組みを作ることが、医師偏在対策として重要であるとした。 松原氏は総合診療専門医のスタートまでの経緯や、2017年度開始予定だった新専門医制度が1年延期になった背景についても、エピソードを交えながら紹介...