「訪日外国人患者への対応、問題が山積」、横倉会長
レポート
2018年3月27日 (火)
水谷悠(m3.com編集部)
日本医師会会長の横倉義武氏は3月25日の第141回日医臨時代議員会で、訪日外国人患者への対応について医療通訳、未収金のリスクなどの診療費、感染症、在留外国人を含めた医療上の課題、医療保険、医事紛争が生じた際の裁判の管轄など、さまざまな課題を挙げ、「法的整備を含め問題が山積している。現場の努力に依存するのではなく、国や地方自治体が主体的に対応していかなければならない」と述べた。 横倉義武氏 東京都代議員の島崎美奈子氏の代表質問への答弁。 島崎氏は、政府観光局 の発表で、2017年の訪日外国人の推計が前年比約20%増の2869万人で過去最多となり、2020年東京五輪・パラリンピックでは約4000万人が見込まれることや、訪日外国人の約2%が医療機関を受療するとの統計を紹介。一日の観光を終えた後に打撲や発熱などの軽症であっても基幹病院を受診するケースが多く、救急医療に支障を来すこともあることや、言葉の問題や海外保険会社との交渉、未収金のリスクなど医療機関に負担がかかっている現状を訴えた。 横倉会長は、国が全く対策を取っていないわけではないものの、厚生労働省や観光庁 が別々に外国人旅行者の受け入...
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