日本専門医機構、総合診療専門医に「弊害」もたらす - 丸山泉・日本プライマリ・ケア連合学会理事長に聞く
インタビュー
2018年3月21日 (水)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
新専門医制度がいよいよこの4月からスタートする。現行制度との大きな相違の一つが、19番目の基本領域に、総合診療専門医が位置付けられた点だ。同領域には、約180人の専攻医が登録した。 日本プライマリ・ケア連合学会理事長の丸山泉氏は、「その数は満足できるものではない」と述べつつ、それ以上に、総合診療専門医の制度設計の経緯やその内容に疑義を呈し、「日本専門医機構内部でどんな議論があり、どのように対応してきたのかを検証することで、学会として責任を果たす時期に来ていると思う」と語る。同学会としてこの4月から検証を始め、その結果を基に同機構や関係団体に問いかけていく予定だ(2018年3月16日にインタビュー)。 ――総合診療専門医の登録者数は180人前後と聞いています。 丸山泉・日本プライマリ・ケア連合学会理事長 日本プライマリ・ケア連合学会の家庭医療専門医のプログラムに入っていたのは、年200人くらいでした。19番目の基本領域としての専門医に位置付けられるという新たな展開を踏まえて増加を予想していましたが、180人という数字はそれより少なく、決して満足できるものではありません。総合診療という領域...
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