入院基本料の見直し、地域医療構想に“寄り添う” - 迫井正深・厚労省保険局医療課長に聞く◆Vol.2
インタビュー
2018年3月12日 (月)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
――今改定の一番のポイントは、入院基本料の再編だと思います。約1年前の中医協の議論では、「診療報酬は、地域医療構想に寄り添う」と表現されていました(『「診療報酬、地域医療構想に“寄り添う”」、迫井医療課長』を参照)。今の入院基本料の問題点、そして「寄り添う」の意味を改めて確認させてください。 入院については、7対1入院基本料の問題が言われ続けてきました。将来の医療需要を考えると、日本のほとんどの地域で7対1のニーズは減少を迎え始めている。なのに現場での体制の転換が見えてこない。結局は、7対1にしがみつかざるを得ない診療報酬上の構造的な問題がそこにある、ということに行き着きます。そこで報酬算定のいろいろな選択肢を提供し、より変化しやすくする、あるいは変化を後押しする。それが「寄り添う」「支える」の意味であり、この考えに基づき、中医協で議論していただきました。 中医協の場でも何度か申し上げましたが、診療報酬が「引っ張り回す」「実態がないところに、経済的な動機付けで誘導する」ことを主たる政策手段にした場合、いい結果に結び付かないと考えています。 迫井正深課長は、急性期一般入院基本料について、...
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