「医療費膨張の要因は薬剤費」、保団連
レポート
2017年11月30日 (木)
水谷悠(m3.com編集部)
全国保険医団体連合会(会長:住江憲勇氏)が11月30日に記者会見し、第21回医療経済実態調査や厚生労働省の概算医療費データベースを用い、2000年度以降の概算医療費の推移を独自に分析した結果を公表した。分析結果で「膨張する医療費の要因は薬剤費にある」と指摘し、住江氏は「薬価算定はブラックボックス。薬剤費を是正すれば財源ができる。医療費抑制に生かしていただきたい」と訴えた。 住江憲勇氏 分析では、2000年度から2016年度までに概算医療費が約11兆9000億円伸びたうち、施設別で最も多いのは病院で5兆4700億円、次が調剤薬局で4兆7000億円。病院、調剤薬局ともほぼ直線的に伸び続けてきたが、2016年度に高価な抗ウイルス薬などの薬価引き下げの影響で薬剤費が減少したことで、2000年度以降では初めて減少に転じた。 薬剤費が伸び続けてきた原因として、住江氏は「薬価算定自体がブラックボックス。このようなものは今の時代通らない。どうにかしなくてはいけない」と批判。算定方式のうち、外国平均価格調整については、「本来は高い薬を低く抑える制度のはずだが、逆に低いものを高くするように使われている」と...
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