新専門医制度、「自由標榜制の制限」が念頭に - 高久史麿・前日本医学会長に聞く◆Vol.1
スペシャル企画
2017年11月1日 (水)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
m3.com医療維新が2007年11月にスタートして10年。この間、医療界では実にさまざまな動きがあったが、その中からトピックスを厳選して、当事者に当時の思いと医療界の今について語っていただくスペシャル企画を、10周年記念としてお届けする。 最初にご登場いただくのは、今年6月まで日本医学会会長を務めた高久史麿氏。新専門医制度が発足するきっかけとなったのが、2013年4月に公表された厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」の報告書。同検討会の座長を務めたのが高久氏だ。 座長としてどんな問題意識を持ち、議論を進めたのか、検討会報告書の骨子は何か。地域医療への影響が懸念され、新専門医制度の骨格は、検討会報告書から幾つかの点が変更されたが、どう受け止めているのか……。今は地域医療振興協会会長を務める高久氏にお聞きした(全3回の連載)。 新専門医制度では、19番目の基本領域として総合診療専門医が追加されたが、そもそも既存の18分野は基本領域として妥当なのかといった議論はなかったという。 ――先生は、新専門医制度が発足するきっかけとなった、厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」の座長を務...
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