「人生の最終段階」対応、同時改定の課題 - 迫井正深・厚労省保険局医療課長に聞く◆Vol.4
インタビュー
2016年11月4日 (金)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
――次回改定の特徴は、介護報酬との同時改定という特徴もあります。介護報酬を特に視野に入れて改定をしなければいけないと考えている部分はありますか。 「共通の土俵で議論すべき」という事項は、明らかにあります。それは先ほども触れましたが、「人生の最終段階」の在り方です。これまでは病院で迎える局面ばかりに、フォーカスが当てられてきました。しかし、そうではなく、むしろ日常生活の中で、死と向き合う局面があるわけです。 生活を支えるのが社会保障。生活を支える医療、介護が求められます。健やかな生活を送ることができ、本人が望む形で人生の最終段階を迎えられるよう、医療と介護、それぞれが考えていかなければいけない。医療について言えば、「病院内」「敷地内の話」から、退院後を見据えた議論が求められます。入院する段階から、いかに治療をして、日常生活に戻ってもらうかという大きな設計図が必要。それがない中で、「早く退院してもらいたい」と考えるから、「退院調整」という話になるのだと思います。 「2025年」ではなく、「2035年」も見増えて既に動いているという。 ――「退院調整」という言葉自体の見直しも必要。 その点も...
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