若手医師ら12人、塩崎厚労相に新専門医制度で直訴
レポート
2016年6月2日 (木)
橋本佳子(m3.com編集長)
南相馬市立総合病院(福島県)や仙台厚生病院(宮城県)などに勤務する若手医師ら12人が6月1日、塩崎恭久厚労相に対し、2017年度開始予定の新専門医制度は、日本の医療全体に大きな負の影響を及ぼすため、もう一度議論をし直すことを求める、「新専門医制度に関する陳述書」を提出した(陳述書PDF:68KB)。医師12人の大半は、卒後2年目から卒後5年目前後で、これから専門医取得を目指す立場にある。 陳述書は、新専門医制度について、「女性にとって非常に不利な制度」と問題視、女性医師が出産もしながら仕事を続け、社会で活躍するに当たって、大きな障害になるとしている。地域医療に従事する若手医師も苦労を強いられると指摘。診療領域によっては、所属できる専門研修プログラムが大学病院一つのみという県もあるとし、「大学医局の復活」につながる点も問題だとした。 さらに、内科専門医については、内科全般の研修が義務付けられるため、専門医療のトレーニング開始が遅れることから、「専門医療のレベルが下がったり、専門医の数が減って、国民が十分な専門的医療を受けられなく可能性がある」との懸念も呈している。 陳述書に名を連ねたのは...
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